【建設業法編】『行政書士』って一体どんな仕事するんだい?にお答えしてみるシリーズ①

市役所退職から早くも1か月。行政書士事務所開業の準備は着々と進んでいます。

「行政書士としての仕事をメインにして生活していきます」と話すと、決まって聞かれることがあります。

  • 食えんの?
  • 行政書士ってどんな仕事する人だっけ?

はい、主にもうこの2点です。
何人の方に聞かれたことでしょうか。

前者は難しい質問です。
これについての見解は今後時間をかけてお伝えしていければと思います。


さて、そんなことで、テーマは行政書士ってどんな仕事する人だっけ?ということに。
やっぱり、自分がこれからやっていく仕事を皆さんに知っていただくことがまずは必要だと思っています。

「俺、●●士だぞ~。」なんて言っていても、相談してみようと思ってくれる人は誰もいませんものね。
できるだけ、取扱業務を分かりやすく皆さんにお届けして、相談をしてもらう環境づくりが大切だと思っています。

今回から、何回かのシリーズもので、お伝えしてみたいと思います。

ネットで調べればもちろん出てきますが、私なりにこんな感じだよ~。という語り口調で気軽に読んでいただけるようにお伝えしてみます。ぜひ続けてお付き合いいただけると幸いです。

目次

許認可関係のお仕事

よく、行政書士の仕事のメインは「許認可」なんて言われたりします。

「許認可」:特定の事業や活動を行うために、行政機関から取得する承認や許可のことをまとめて指します。

つまり、「お役所で所定の手続きやお墨付きを得なければ、それをやることは許されない」という性質のものです。

これが・・・結構たくさんあります。
何で国内で多くの業務が許認可制になっているか、分かりますか?
安全を守るためです。

知識もない、モラルもない、危険行為も関係ない・・・そんな方が業務に参入した場合、最終的に危険が生じるのは私たち住民です。適正なルールを守り、行政がお墨付きを与えた事業者にのみその業務を許す。それが許認可ということになります。

もちろん、許認可を得ようとする方が自身で役所に申請することもできますが、結構複雑な書類や手続きが多く、必要書類の取得や役所との折衝・・・そういった部分を行政書士がお手伝いさせていただいています。


代表的な許認可のお仕事をご紹介

今回はシリーズ1回目ということで、メジャーなものからご紹介します。

①建設業関係

多くの行政書士の先生がメイン業務にされている分野です。
許可については建設業法及び建設業法施行令から、以下となっています。

一定の基準未満の工事は「軽微な建設工事」とされ、許可がなくても請け負うことができる。
建築一式工事以外の場合
1件の工事の請負代金が500万円(消費税込)未満の工事
建築一式工事の場合
1件の請負代金が1,500万円(消費税込)未満の工事、または延べ面積が150㎡未満の木造住宅工事

建設業法(第3条関係)及び同施行令からまとめ

小規模なものは許可が不要ということですね。
材料高騰などもあり、結構500万円の壁って、深刻になってきているのではないでしょうか。

常に、部分的なリフォームや小規模修繕など、500万円未満の小規模な工事しか行わないとすれば、許可がなくても営業はできます。

でも、許可を取得するメリットもたくさん。

  • 受注チャンスの拡大: 元請業者は「許可を持っている会社」にしか下注を出さないケースも多い。
  • 社会的信用の向上: 許可を得るためには、「経営管理能力」「専任技術者の配置」「財産的基礎(500万円以上の資金力)」などの厳しい条件をクリアする必要がありますが、これを通っていることは、それそのものが公的なお墨付きを得ている証拠になります。
  • 融資の受けやすさ: 銀行から融資を受ける際、許可取得自体が建設業者としての実態を証明する武器になります。
  • 公共事業への参入: 公共工事に参入する場合は、建設業許可の取得とその後の「経営事項審査(経審)」が必須条件となりますが、条件を満たすことで参入が可能となります。

この建設業許可を取るためには、許可申請にかかる手引きを読み込み、複雑な申請関係書類を作成していくことが必要になります。

以下は「長野県」の例です。

建設業の許可について/長野県www.pref.nagano.lg.jp

「読めば自分でもできるよ」・・・確かにそうかもしれませんが、要件の確認や普段取得したことのないような証明書類の取得や整備など、なかなか事業者さん自身だと難しい場面も多いのが建設業許可。

・500万円に消費税は含むのか、含まないのか?
・分割発注の場合の工事一式の考え方は?
・材料費の扱い方は?
・要件の1つである「専任技術者」として認められるか否か?
・うちの事業はリフォームだけだから許可はいらないのでは?

非常に仕組みが複雑な建設業法の規制
なかなか、判断に困る場面はありますよね。

まず、お客様のお話を聞いて、
①建設業許可を取った方がいいか
②取ったほうがいいとすれば、要件は当てはまるか
③取得のためのアドバイスや見通しの提示
④ご依頼があれば取得自体の事務を引き受け

コンサルティングも含めて、最適な判断をお客様にしてもらえるようサポートしていくことが行政書士の仕事になります。


建設業関係のお仕事には関連業務も多くありまして・・・
以上は新規の許可取得業務のお話でしたが、思いつくだけでもたくさんの関連業務があります。

●建設業許可申請(更新)
 ⇒建設業許可は5年ごとの更新が必要です。

建設業許可申請(許可換え)
 ⇒既存の許可を保持したまま、営業所の移転や管轄行政庁の変更に応じて新たな許可権者で許可を取得する手続きです。

建設業許可申請(業種追加)
 ⇒既存の許可に新しい業種(全29業種)を追加するための手続きで、専任技術者の確保や必要書類の準備が重要です。

経営状況分析申請
 ⇒企業の経営健全性を評価するための手続きであり、経営事項審査を受けるために必要なものです。

経営規模等評価申請、総合評定値請求申請
⇒公共工事を発注者から直接請け負おうとする建設業者が受けなければならない審査です。

建設業変更届出(決算報告)
⇒建設業許可を持つ事業者が毎事業年度終了後に提出する義務のある営業報告書です。

建設業許可変更届
⇒建設業許可を受けた事業者が会社情報や役員、技術者などに変更があった場合に、所定の期限内に行政庁へ届け出る手続きです。

建設工事紛争処理申請
⇒建設工事紛争処理申請は、建設工事の請負契約に関する紛争を解決するための手続きです。

解体工事業登録申請
⇒1件あたりの請負金額が500万円(税込)未満の解体工事を行う場合で、建設業許可を受けていない場合の登録申請です。

建設リサイクル法第10条届出
⇒一定の対象建設工事の発注者や自主施工者が、工事着手の7日前までに分別解体や再資源化計画を所定の様式で提出する手続きです。

屋外広告物設置許可申請
⇒屋外広告物を設置する際に、事前に自治体の許可を取得する手続きです。

登録電気工事業者登録申請
⇒電気工事業を開業する際に必要な手続きであり、一般用電気工作物と自家用電気工作物の両方の工事を行うための資格を取得するためのものです。

電気工事業開始届
⇒建設業許可の有無にかかわらず、電気工事業を新たに開始する際に行政へ事業開始を届け出る手続きです。

指定給水装置工事業者指定申請
⇒水道事業者から指定を受け、給水装置工事を適正に施工できると認められた業者として申請する手続きです。

下水道排水設備工事施工業者指定申請
⇒指定排水設備工事施工業者指定申請は、下水道法や条例に基づき、排水設備の工事を行う事業者が公共下水道の管理者から指定を受ける手続きです。

浄化槽工事業登録申請
⇒浄化槽工事業を営もうとする者が都道府県に事業者として登録するための手続きです。

また、建設工事には入札関係も密接な業務となります。
こんな入札関係の登録業務などにも行政書士がサポートしています。

●建設工事等入札資格審査申請
●コリンズ利用登録、工事案件登録


今回は、建設業関係に関わるお仕事についてお伝えしてみました。
建設業関係だけに特化されている行政書士の先生も全国には多くいらっしゃいます。そのぐらい制度が奥深く、業務範囲も広いのが建設業。

冒頭お伝えしましたとおり、許認可はまだまだたくさん!!
そして、今回お伝えしたのは行政書士が取り扱う業務の「ほんの一部」となります。

次回は「農地関係業務」についてお伝えしてみたいと思います。
これからも引き続き読んでいただけると嬉しいです。

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