
さて、これからは「行政書士としての仕事をメインにして生活していきます」と話すと、決まって聞かれることがある質問。
- 行政書士ってどんな仕事する人だっけ?
行政書士という垣根を低くすることがまずは必要だと思っています。「俺、●●士だぞ~。」なんて言ってみても、興味をもってくれる人はいませんものね(笑)
行政書士の業務範囲は広いので、何回かのシリーズもので、お伝えします。私なりにこんな感じだよ~。という語り口調で気軽に読んでいただけるようにお伝えしてみます。ぜひお付き合いいただけると幸いです。
前回は第1回から第3回シリーズで「建設業許可」、「農地法関係業務」、の「建築士・測量・宅建業務」のお話をしました。
ぜひ読んでみていただけると嬉しいです。
自動車関係の業務をご紹介
今回はシリーズ4回目。「自動車業務」をご紹介します。
自動車業務は、自動車登録にかかる業務から旅客や貨物などの事業経営を行うための許可申請まで実に広範にわたります。
「へえ~、そんなことまで行政書士がやっているんだ」という視点で読んでみてくださいね。
1.自動車登録関係
① 自動車登録申請(新規、移転、抹消、変更)
普通自動車について、所管の運輸支局等に対し、以下のような申請を代理で行います。
なお普通自動車の場合は「登録」、軽自動車は「届出」ということで、手続きにも違いがあります。普通自動車は登録の際に所有権の証明として、印鑑証明を必要とするなど、軽自動車よりも厳格な手続きが必要となります。
- 新規登録:新車や中古車(ナンバーがない状態)を新しく登録
- 移転登録(名義変更): 売買、譲渡、相続などで所有者を変更
- 変更登録:住所変更や氏名変更
- 抹消登録(廃車): 使用の一時中断、解体廃車など
② 軽自動車届出
普通自動車同様に、以下の届出を代理で行います。車両に関する手続き(名義変更や住所変更など)は、軽自動車検査協会で行います。
- 新規検査届出:新車を購入した場合など
- 名義変更(記入申請): 売買や譲渡で所有者が変わったなど
- 住所変更(変更届出):使用の本拠の位置が変わったなど
- 廃車(返納届出):車の使用を止めたり、解体したりする
③ その他の付随業務
自動車を購入する際、「車庫証明の取得」という手続きがあります。
普通自動車は一部の適用除外地域を除いて必須、軽自動車は大きな都市を中心に必要となります。
こちらも普通自動車の場合は「自動車保管場所証明書」(所管警察署で事前に申請して取得)、軽自動車の場合は「自動車保管場所届出書」(所管警察署への事後届出)といった、関連手続きを行う必要があります。
2.一般貸切旅客自動車運送事業経営許可申請
いわゆる、観光バスや貸切バス事業を行うにあたっての許可申請です。
人を乗せて安全に運行することが前提の旅客運送。様々なバス事故などを受け、安全基準も厳格化される中、事業許可を取得するためのハードルは非常に高くなっています。
「ヒト」「モノ」「カネ」の厳しい条件をクリアできるか、クリアできるとして膨大な書類の準備と作成を行政書士がお手伝いしています。
許可申請だけでなく、許可後の事業実績報告や営業報告などにかかる継続的なサポートも行政書士が行っています。
3.一般貨物自動車運送事業経営許可申請
「物を運ぶ」用途で用いられる貨物自動車。
こうした物を運ぶことを「業」として行う場合の許可申請です。
許可を受けて走行している車両はいわゆる「緑ナンバー」を付けており、皆さんも日々見ていると思います。
「ヒト」「モノ」「カネ」の厳しい条件をクリアできるか、クリアできるとして膨大な書類の準備と作成を行政書士がお手伝いしています。
意外ですが、霊柩車「一般貨物自動車運送事業」の中に含まれます。
こちらも、許可申請だけでなく、許可後の事業実績報告や営業報告などにかかる継続的なサポートも行政書士が行っています。
なお、軽自動車の場合は、「貨物軽自動車運送事業」という事業になり、許可申請ではなく、「貨物軽自動車運送事業経営届出」という手続きが必要となります。いわゆる「黒ナンバー」を付けて路上を走っている車です。
4.第一種貨物利用運送(自動車)事業経営許可申請
こちらはあまり、聞き慣れないものかもしれません。
簡単に言えば、「自社で車両を保有せず、他社の運送便(トラックなど)を利用して、荷主から運送料金を受け取って荷物を運ぶ事業」を行うための申請です。利用運送のことを「水屋(みずや)」と呼ぶこともありますね。
大手の運送会社(ヤマト、佐川など)も第一種貨物利用運送(自動車)事業経営許可を取得しています。荷物が多く、自社便だけでは運びきれないものを協力運送会社などに委託して運搬してもらうためです。「他社の力を借りて運ぶ」という部分について、利用運送の許可が必要になります。
こちらも「ヒト」「モノ」「カネ」の条件に沿って、膨大な書類の準備と作成を行政書士がお手伝いしています。
5.有償貸渡許可申請
こちらも聞き慣れないものかもしれません。
一般的には「レンタカー業」と呼ばれ、道路運送法の規定に基づき、「自家用自動車有償貸渡許可」を受ける必要があります。
こちらも「ヒト」「モノ」「カネ」の条件に沿って、膨大な書類の準備と作成を行政書士がお手伝いしています。
「そんなことまで許認可になっているのか」という印象をお持ちかもしれません。
しかし、自動車は使い方を誤れば凶器にもなるもの。
こうした許認可制度がなかった場合にどうでしょう。
安全性も守られず、営利ビジネスの中で無秩序な業務運営が行われてしまいます。それは消費者やサービスを受ける側にとって好ましいことではありません。
許認可を通じて、日々提供されるサービスに安全が保たれているんです。
次回は、「産業廃棄物関係業務」について、まとめてお伝えしてみたいと思います。
これからも引き続き読んでいただけると嬉しいです。
